2006年07月の日記

先週の、昭和天皇の靖国発言の記事は、天皇の言葉の重みを改めて感じるものだった。特に、最後のところの「それが私の心だ」というところに、とてつもない重みがあった。戦前、軍部の独走を許し、心ならずも米英との開戦に至ってしまった時と同じ思いが、脳裏をよぎったのではなかろうか。久しぶりの日経新聞の歴史的スクープだったと思う。A級戦犯の合祀の問題は、何とか分祀して靖国神社を政治問題化しないようにすべきだ。普通の神社と同じように、天皇を始め多くの方々に参拝してもらい、戦没者を偲んでもらうことこそ、本旨ではないのか。昭和天皇の「こころ」は多くの国民のこころを代弁しているように思えてならない。

ところで、同じ昭和の時代の政治の話として、60年代までアメリカが、自民党や一部の野党に資金援助していたとする公文書が、アメリカで見つかった。東西冷戦の最中のことなのでさもありなんだが、昭和30年代の後半まで、政治ですら一人歩き出来ずにアメリカの意のままであった証拠である。また、日本とアメリカの、戦後のいびつな関係を示す証拠でもある。その後今日まで、さすがにアメリカから自民党などへの資金援助は無くなったが、アメリカの対日要求は続いていて、それをどう消化するかが、日本の政治の中心課題であることに変わりはない。真に独立独歩で生きることが出来ない日本のひ弱さは、戦後一貫して克服されていない。

ところで、恥ずかしながらこのメール通信をまとめた本を出版することにした。特に小泉政権が始まってからこれまでの5年間の集大成だ。思いつくまま、つれづれに所感を記述してきたが、とりあえず在職10年を機にまとめてみた。初めは私も乗り気でなかったが、大学の同級生で印刷会社を経営している友人に、節目なんだから出した方がいいと勧められて出版することにした。小泉政権の5年間を対岸から見てきた政治家の、その都度の心のあり様を綴っている。まあ、そのうち書店にも並ぶかもしれないので、笑ってもらえれば幸いだ。


   8月初旬配本 「安住淳の国会日誌」(童牛社刊)
   定価 ¥1,900(税別)
    

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(2006.07.28)

ゼロ金利の解除が日銀で決定され、金融政策の正常化に向けての第一歩となった。やはりゼロ金利は異常なことだ。銀行はお金を預けた人に対して、2%から3%の利息を還元するのが健全ではないだろうか。借金のことを考えると辛いこともある。しかしそもそも、2%から3%の金利負担も出来ない団体や組織が、市場に参入していることが異常だと私は思う。国も莫大な借金をこの10年間重ねてきた。返済不可能な状態まで国債を発行して、危機を乗り切ってきた。しかしここで、金利がゼロでなくなると、負担増というしわ寄せが一気にくる。ゆえに急激な上昇は、これまた経済や国の財政を不健全にするので、上昇に際しては神経を使うべきだろう。私はゼロ金利解除を肯定的に受け止めている。

今日から沖縄での全国幹事長・選挙責任者会議である。小沢代表以下、我々も同行だ。党の再建に向けての一助をしたい。ところで、国政選挙の公募をしたが、1300人もの人が応募してきて私はびっくりした。ただ、中には冷やかし半分の人もいるので、中味を吟味していい人材を集めたいと思う。民主党への期待と、政治への意欲がこれ程とはうれしい限りだ。

北朝鮮のミサイル問題は、中国と北朝鮮の話し合いを世界中の人々が見守っている。北朝鮮を暴発させない為、また国際社会での中国の信頼が損なわれないように努力していい結論を出してもらいたい。やはり、六カ国協議への北朝鮮の復帰が必要だ。

ワールドカップサッカーは、イタリアの4度目の優勝となった。
ジダンの頭突きは驚いたが、それとは別に今大会のイタリアの優勝は順当であったと思う。フランスは、ポルトガルとの準決勝も決勝の先制も、すべて微妙なPKだった。また、ブラジル戦もセットプレーでの1点であった。つまり、試合の流れの中で取った点ではない。得点力は優勝に値するものではなかった。これに対しイタリアは、オーストラリアとの決勝点こそPKだったが、それ以外は見事な得点だった。特に、準決勝でのドイツ戦での2得点は見事だった。負けたら、八百長疑惑で揺れる母国に帰国しなければならないという恐怖感が、彼らを結束させたとも言える。失点も予選でのアメリカ戦の1点のみだ。決勝の1失点はPKだからこれは仕方ない。カテナシオは健在だった。本当に楽しい1ヶ月だった。

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(2006.07.14)

飢えた人民と血迷った指導者と軍部。やはり、金正日体制の崩壊をさせるしかないのではないか。ただ、その時のリスクははかりしれない。日本や韓国は、大変な打撃を受けてしまう。ここに来てアメリカの世論はだんだんと限定的な軍事施設攻撃などの可能性について言及しだしている。マカオの銀行の口座を停止するなど、昨年来の経済制裁は北朝鮮にはかりしれない打撃となった。そんな中で、瀬戸際外交の一環として、今回のミサイル発射だ。わからないこともある。軍部は独裁者の手の中にあるのか、それともアンコントロールなのかだ。内部の情報が正確につかめないので、対応を難しくしている。ただ、7発も同じ地域にミサイルを発射するのは異例なことで、常ならざる意志を感じざるを得ない。それも米国の独立記念日にやるとは驚いた。安保理でのロシアや中国の対応は注目だ。北朝鮮問題は複雑である。しかし、7発のミサイルが、関係国の今後の対応を変化させる可能性も出てきた。特に中国だ。北朝鮮をかばい切れない状況になりつつある。経済制裁などの措置を世界中でやり出した時、はたして中国はどうするのか。もし中国がこの国から一線を画せば、北朝鮮は確実に孤立する。アメリカは二国間協議には応じない。そうなれば、六カ国協議に頭を下げて戻る以外に、選ぶ道はないと思う。それ以外の道とは、まさに体制崩壊の道だ。日本にとっても、このミサイルは60年続いた平和の時代の歴史的な事件なのかもしれない。おとなしい羊の群れに一匹のオオカミがいて、そのオオカミが暴れ出して羊を殺しだしたらどうなるのか。オオカミに向かって、「平和を守ろう」とか、「かみ殺すことは法律で禁止されてるから止めましょう」と説得しても、ダメなのである。やはり羊たちは、戦うことで自分たちを守るしかないのだ。「軍事力をもって自国を守らなければならない」ということを、この7発のミサイルが我々に教えてくれていると言える。まさに、日本の外交力と防衛力が試される時が来た。 
   
  

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(2006.07.07)


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