2006年02月の日記

先週の金曜日以来、永田議員は我々の前から姿を消したままだ。同僚議員であり、少しおっちょこちょいのところはあるが、正義感が強い方だし何より突破力があり、期待していた。しかしこのメール問題だけは、彼の良い方ではなくて悪い方が出てしまったようだ。メールの中味はいい線かもしれない。しかしこれを立証するには、相当の時間と努力が必要だ。今の時点ではその立証は出来ないままなのだろう。よく「氷山の一角」というが、情報のウラ取りも同じことだ。出ている一角よりも、見えない水面下にはその何倍もの事実が埋まってなければならない。私も10年の取材記者経験で痛感したのが、このウラを取る仕事の大変さだった。私は元来がややアバウトな方なので、この重箱の隅をつつくようなことが苦手だった。しかしこれをやれる緻密な人間でなければ、一流とは言えない。だから、粘り強く辛抱強くないと出来ないのだ。マスコミには人間が多数いるので、一つの問題を取材するのにチームを作れる。緻密な記者、さらに第一報を取れるアンテナの広い記者、さらにややアバウトだが突破力のある記者と、まさに7人のサムライではないが、チームとしてウラを取りに行く。そしてチーム全体のコントロールがデスクの仕事だ。長いマスコミの歴史の中で、いい取材はほとんどがチームプレーだったと思う。しかし今回永田君は、すべてを抱え込んでしまったようだ。彼は突破力もあるし、当たりも強い。しかしウラを取る緻密さには欠ける。それなのに、すべてを自己完結でやろうとしたのではなかろうか。そのことで第一報のネタに飛びついてしまった。デスクの立場である人間のチェックが大切だが、永田君の一週間の努力を質問という形で実らせてやりたいと思う気持ちが、つい甘さになった気がしてならない。ライブドアの情報、特にやばそうなネタはこれからもどんどん出てくる。その中からいいネタを洗い出し、ウラを取ってやっていけば政界ルートにたどり着ける気がしてならない。ただ今回のフライングがその道を閉ざさなければいいがと思っている。まあ、何か世の中では永田君らに対するバッシングが始まっている。私もこうした批判は本人に甘受してもらおうと思う。されど、だからと言ってちょっとおっちょこちょいの突破力は民主党にとっても重要な戦力だと思う。本人もまだまだ30代の若い議員だから、今回の失敗をいい糧としてしっかり受け止めて出直して欲しいと思う。
  
  ◇◇安住淳のTV出演のお知らせ◇◇      
     TV朝日『ビートたけしのTVタックル』 
     2006年2月27日(月)21:00〜       
  
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(2006.02.24)

今週は福岡に出張して、民主党九州ブロックの会議に出席した。 仙台から飛行機で1時間40分。私は久しぶりに雪のない山並みを拝して「春」を感じた。それにしても驚いたのは仙台空港から高度700メートルまで上がると遠方に富士山がくっきりと見えたことだ。仙台から福岡までは福島県の上空から新潟方面に行き、日本海沿岸ルートを飛ぶ。だから、富士山を左に見ながら長野市の上空やアルプスの上空、さらに日本海側の沿岸から海岸線を下関までなぞるように航路が続いた。鳥取の大山、松江の街並み、どれも美しい。それにしても日本は狭い。この中に1億3千万人が生きているのだから大変だ。広い田んぼなんかどこにもない。山並みにへばりつくように小さな田んぼが続いている。一所懸命」とは、一カ所の小さな田んぼを大切に作った民族の言葉そのものなのだろう。福岡では選挙の会議。大敗した去年の衆議院選の後始末が続いている。夜遅く東京に帰ってきたが、暖かい福岡で少し春を感じたいい旅だった。

ところで、予算委員会は続いている。野党は数の上では半減したが、野田国対委員長以下よくがんばっている。数では足りぬが追及の質ではこれまで以上にいい。今国会の場外乱闘も派手だ。武部幹事長が若い議員を使って民主党の悪口を1時間にわたってやった。これは結果的には審議を1日遅らせた。一方民主党も黙っていない。木曜日になって、永田君が武部幹事長の親族会社にホリエモンが3千万円振り込んだ旨のメールを手に入れて、委員会で暴露した。武部幹事長の本会議場での顔色は青ざめていた。やはり「過ぎたるは及ばざるがごとし」だ。本予算の質疑とはまったく無関係な民主党の悪口を品なくやったことで、逆襲を受けた格好だ。武部氏にはどこか思慮深さを感じさせないところがあるが、話が本当ならば武部氏も大変なことになる。私も国会対策の仕事を長くやったので、国対の仕事は大好きだが、今は選対委員長として国会の仕事とは一線を引いている。本音を言えば、選挙の仕事はこれまでにして、国会の仕事に戻りたいのだが、そうも言ってられない。とにかく明日の民主党のために頑張りたい。



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(2006.02.17)

まったく小泉首相は強運の持ち主だ。ここにきて、男系か女系かという大論争に法律改正を持ち出したら政局間違いなしと思っていたが、第三子のご誕生で一気にこの問題は先送りとなった。とにかく首相は運がいい。そういえば、「首相と運」という話で思い出すことがある。私がNHKで政治記者をしていた頃、竹下内閣そして海部内閣で事務方のトップに君臨していたのが、当時の官房副長官の石原信雄さんだった。戦後の中でも特筆すべき名副長官の一人だった。あの頃は今以上に官への依存体制が強く、政策決定は事実上彼が行っていた。つまり総理なんて形だけのものだった。特に海部氏は100%丸投げ総理であった。あまり言いたくないが、早稲田雄弁会出身のその後の総理大臣も、政策決定のしっかり出来る人は一人もいなかった。まさに官僚の手の中で振り付けもしてもらって、踊っていたような方々だった。その石原さんに、九段の寿司屋に連れて行かれ飲んでいた時に、不思議な顔をしてこんな話をしていた。「それにしても世の中にはわからないことがある。竹下総理の時は小さな問題で大したことないと思っていたものが、どんどん大きくなっていつも対応に苦しめられた。積乱雲が政権を揺るがした。ところが海部さんになると、これは大問題になって政権が倒れる、と目をつぶると、まるで天の岩戸が開くようにあっという間に雲間から晴れた空がのぞく。いつも大型台風の直撃をまぬがれた。その総理大臣の持っている徳というか運というか、とにかく不思議なものだ。側で見ていると政治家というものは、持っている運というかめぐり合わせが大切だねえ。」、としみじみ話していた。多分石原さんは今の小泉政権を見ていて、戦後もっとも運に恵まれた政権だと思っているのではなかろうか。それにしても、この運が国民生活に直結するから恐ろしい。偽政者とはそういう存在なのだ。そういえば余談だが、議員年金のことで先週から今週にかけて取材を受けた。今回年金が存続されてけしからん、とずい分お叱りを受けているが、これは名誉の為に言っておくが、在職10年未満のすべての議員は年金の受給を廃止された。つまり今の国会議員の半数が、老後に何の安心もなく仕事をしているのである。私は国会議員にもサラリーマン並みの年金は必要だと思っている。このままでは、議員は落選すればもとより全てを失うが、続けて行っても退職金もなければ何もない。老後の保障がゼロだ。これで本当に良かったと思っているとすれば、私はメディアも国民もどうかしていると思う。せめて共済年金などへの議員加入を認めるべきであると思うがどうだろうか。
  


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(2006.02.10)

アメリカ産牛肉の輸入再開問題の本質は、政府のいい加減さである。この問題に限らず政府は、有識者と呼ばれる人を集めて、いかにも公平な審議をしたかのように見せかける。しかし、まず結論ありきがほとんどである。つまりプロセスは、マスコミと国民向けのあくまでもポーズであり、形式に過ぎない。だいたい世の中の審議会なるもので、役所のコントロール下にないものはこの世に存在しない。学識経験者なる人たちのほとんども、御用学者が大半だ。手の込んだ役所になると、メンバーの過半数を賛成者で押さえた上で、3分の1くらいの反対する学者をちりばめて公平さを装うわけだ。世の中の学者、特に大学の教授などというものも、その分野分野で行政との深いつながりがある。役所のお墨付きで権威を維持したり、学会で幅を利かせているから、ゆめゆめ役所に都合の悪い事に組みしない。まさにBSEはそんなプロセス形式をそのまま体現した。そして閣議決定も、いかにももったいぶって臨時閣議など を開いてマスコミに大々的に報道してもらい、重大な政府決定をしたように見せかけている。マスコミもマスコミで、そんな政府の用意したベルトコンベアーに乗って、いかにもという記事やニュースを書き伝えている。しかし中川農相の行為が示しているように、内実は「いい加減」なものなのである。BSEだけでない。防衛施設庁のナンバー3の逮捕もそうだ。談合防止などの対策を立てたと2〜3年前にも記者会見をして、ペーパーまで作り、見せ掛けの形式的なポーズは示した。しかし、中味は何ら変わっていないということである。これも「いい加減」のいい例である。人間のやることだから、不正は繰り返されるのかもしれないが、日本の場合はそれを役所ごと丸々やっているから問題なのだ。今回防衛庁長官などは答弁で、「組織の解体も視野に入れて、再発の防止に努める」とまるで他人事のように話している。しかし額賀氏に、いや自民党にそんなことを言える資格があるのだろうか。談合の上に乗って利益を上げて、その体質を守っている張本人、そして党は誰なのか。マスコミが事の本質をわかりながらその深層に迫らず、単に「悪い役人がいた」、程度の報道でお茶をにごしたら、この国の病巣はさらに深刻になると私は思うのだが…。


  
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(2006.02.03)


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